ユウ
遊山メンバー
渓流ルアー釣りを始めて、何度も川へ通い、試行錯誤の末にようやく出会えた「最初の一匹」。その感動は、言葉では言い表せないほど素晴らしいものです。
ですが、渓流魚はとても繊細な生き物でもあります。私たちの何気ない行動が、魚にとっては大きなダメージになってしまうこともあるのです。せっかく出会えた美しい魚ですから、感謝を込めて、なるべく元気な状態で川へ帰してあげたいですよね。
今回は、魚がヒットしてからリリースするまで、初心者が知っておきたい一連の流れをまとめました。これを事前に読んでおけば、いつ魚が食いついてきても、落ち着いて最高の瞬間を迎えられるはずですよ。
1. ヒットからランディングまで:焦らずゆっくり引き寄せよう
魚がルアーに食いつくと、竿に「ググッ!」という確かな手応えが伝わってきます。この瞬間、つい慌ててリールを猛スピードで巻いてしまいがちですが、そこはグッとこらえましょう。
無理に引っ張りすぎると、魚の口から針が外れてしまったり、細い糸が切れてしまったりすることがあります。魚の引きを楽しみながら、竿のしなりを利用してゆっくりと自分の近くまで寄せてくるのがコツです。
最後は「ランディングネット(網)」を使って、すくうようにキャッチします。網を使うことで、魚が暴れて岩にぶつかったり、地面に落ちたりするのを防ぐことができます。
2. 魚に触れる前に:まずは「手をしっかり冷やす」こと
💡 大切なマナー:人間の手は、魚にとっては「熱湯」のようなもの
渓流魚の平熱は、高くても15度前後です。対して、人間の体温は36度近くあります。乾いた温かい手で魚を触ってしまうと、魚の体は火傷をしたような状態になり、大きなダメージを受けてしまいます。魚に触れる前には、必ず川の水で両手を十分に冷やし、しっかりと濡らしておくのが、魚への一番の優しさです。
魚を網から出す際や、針を外す際も、なるべく魚の体が直接水から出ている時間を短くするよう心がけましょう。
3. 針の外し方:専用の道具を使い、やさしく抜く
魚をキャッチしたら、次は針を外してあげます。魚が暴れて指に針が刺さるのを防ぐため、また魚の口へのダメージを最小限にするためにも、「フォーセップ(釣り用のペンチ)」を使うのがおすすめです。
針の根元をしっかり掴み、刺さっている方向と逆へ押し出すようにすると、意外とスッと外れます。もし、魚が針を深く飲み込んでしまっている場合は、無理に引っ張ると致命傷になってしまいます。そんな時は、無理に外そうとせず、糸を口の近くで切ってあげる方が、魚が生き残る確率は高くなると言われています。
初めての1匹に出会うためのヒントは、こちらの記事にも詰まっています!
4. 写真撮影のコツ:魚を美しく、かつ健康に残そう
初めて釣れた魚、写真はきれいに残したいですよね!でも、撮影に時間をかけすぎて魚を弱らせてしまっては本末転倒です。「30秒ルール」を目安に、手早く撮影するのがスマートなアングラーの立ち振る舞いです。
おすすめの撮り方は以下の通りです。
- 水辺で撮る: 地面(乾いた岩や砂)の上に直接置くのは避けましょう。浅い水たまりや、濡れたネットの上に置くと、魚のヌメリを守ることができます。
- 魚を持ち上げすぎない: 水面ギリギリで保持すると、万が一落としても魚を傷めませんし、背景に川のキラキラが入って美しく撮れます。
- あらかじめカメラを準備: 魚をキャッチしてからカメラを探すのではなく、すぐに撮れる位置にスマホやカメラを準備しておきましょう。
5. リリースの方法:元気になるまで「支えて」あげる
撮影が終わったら、いよいよお別れです。魚を川に「放り投げる」のではなく、両手でやさしく包むようにして、流れの緩やかな場所に運んであげましょう。
魚が疲れて自分でお腹を下にして泳げないようなら、魚の頭を上流に向け、手で軽く支えてあげてください。エラに新鮮な水が通るようになると、やがて「ピピッ」と尾びれを振って、力強く泳ぎ出します。その背中を見送る時、なんとも言えない清々しい気持ちになれるはずですよ。
まとめ:魚への敬意が、釣りをさらに楽しくしてくれる
初めて釣れた時の対応、なんとなくイメージできたでしょうか?
最初は誰もが初心者です。手を冷やすのを忘れたり、針を外すのに手間取ったりすることもあるかもしれません。でも、「この魚を大切にしたい」という気持ちがあれば、自然と扱い方は優しくなっていきます。
魚への敬意を忘れずに接することで、渓流釣りはただの「魚獲り」ではなく、自然との深いコミュニケーションへと変わっていきます。あなたの最初の一匹が、最高に輝く思い出になりますように!
ユウ

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