遊山メンバー
ユウ
渓流釣りを始めたばかりの初心者にとって、大きな壁とも言えるのが「根がかり(ルアーが川底の岩や木に引っかかること)」です。
ルアーは一つ1,000円〜2,000円ほどするため、連続して無くしてしまうとお財布にも心にもダメージを受けます。しかし、魚は「岩の隙間」や「沈木の周り」など、まさに根がかりしやすい複雑な場所に身を隠していることが多いものです。
釣果を伸ばすためには、障害物を恐れすぎずにルアーを投げ込む勇気が必要です。そのためには、「引っかかってしまった時の正しい対処法」を事前に知っておくことが欠かせません。
今回は、竿を折らずにルアーを回収するテクニックと、ウェーダーの強みを活かした回収術、そして「絶対に無理をしてはいけない危険な状況」について、詳しくお伝えします。
Step 1:引っかかったら、まずは「引っ張らない」こと!
ルアーが「ガツッ!」と何かに引っかかった時、焦って無理やり竿を煽ったり、糸を強く引っ張ったりしていませんか?
実はこれ、最も避けたい行動の一つです。強く引けば引くほど、釣り針が木や岩の隙間に深く突き刺さってしまい、本当に取れなくなってしまうリスクが高まります。
引っかかったと感じたら、まずは動作を止めて、糸(ライン)を緩めてみてください。川の流れの水圧でルアーが押し戻され、それだけでポロッと外れることもよくあります。
それでも外れない場合は、ラインをパンッと弾いて振動を伝える「弓矢(ボウアンドアロー)のテクニック」を試してみてください。竿を少し曲げた状態から、張った糸を指で弾いてルアーに衝撃を与えると、その反動で針が外れやすくなります。
Step 2:引っ張る「角度(方向)」を変えてみる
糸を弾いてもダメな場合は、立ち位置を変えてみましょう。
ルアーは、多くの場合あなたが巻いてきた手前方向に向かって針が刺さっています。そのため、同じ方向から引っ張っても深く刺さるだけになりがちです。
可能であれば、川岸を歩いて「ルアーの上流側」や「対岸側」に移動してみてください。ルアーが刺さった方向とは逆、あるい斜め後ろの角度から引っ張ることで、すんなりと抜け取れる確率が上がります。この時も、ゆっくりと優しく揺らすように引くのがポイントです。
Step 3:近づいて回収する(ウェーダーの強みを活かす)
角度を変えても外れない場合、ウェーダーを履いている強みを活かしましょう。川の中を歩いて物理的に近づけるのが渓流釣りのメリットです。
ルアーが引っかかっている場所が「膝下くらいの浅さ」で、かつ「足場の安全が確保できる緩やかな流れ」であれば、ゆっくりと近づいて竿の先端やランディングネットの柄などで直接ルアーをつついて外すことができます。
ただし、近づく際は足元に十分注意してください。コケで滑りやすくなっていたり、見た目以上に水圧が強かったりすることもあります。すり足で慎重に進むようにしましょう。
根がかりの対処法を身につけたら、次は「根がかりしにくいアプローチ」と「川底を読む力」を磨いていきましょう!
最重要:深い場所での根がかりは「諦める勇気」を持つ
ここまで回収のテクニックをお伝えしてきましたが、最後に最も大切なことをお伝えします。
それは、「水深が太もも以上ある深い場所」や「流れが激しい場所」で根がかった場合は、無理に近づかず、潔く諦める(糸を切る)ということです。
「あともう少しで手が届きそう…」と、ウェーダーで深い淵に足を踏み入れるのは極めて危険です。もしそこで足を滑らせて転倒し、ウェーダーの中に水が勢いよく入ってしまったらどうなるでしょうか。
ウェーダー内の水は驚くほど重くなり、水圧で身動きが取れず、そのまま溺れてしまう水難事故につながる恐れがあります。ルアーの値段は1,500円ほどかもしれませんが、皆さんの命や安全はお金では買えません。
「これ以上は危ない」と感じたら、ラインを手に巻き付け(※手を切らないようタオル等を巻いて)、一直線に引っ張って糸を切りましょう。環境にゴミを残してしまうのは非常に心苦しいことですが、自分の安全には代えられません。その失敗を次の学びに変えることが大切です。
まとめ:ルアーロストは上達への授業料
根がかりの防ぎ方と外し方について解説しました。
始めたばかりの頃はルアーを無くすことに落ち込んでしまいますが、ベテランであっても根がかりは日常茶飯事です。「ここに投げたら引っかかった」という経験は、「次からは少しコースをズラそう」「ここは沈めすぎないようにしよう」という貴重なデータになります。
ルアーロストは、川の形状を知るための「授業料」のようなものです。今回紹介したテクニックで回収できるものはしっかり回収しつつ、危険な場所ではスパッと諦める潔さを持って、安全第一で渓流釣りを楽しんでくださいね!
ユウ

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