遊山メンバー
ユウ
冷たい雪解け水が流れる美しい渓流。
狙った岩陰にルアーがポチャリと落ち、リールを巻き始めると、岩の底から大きな黒い影がヌーッと出てきてルアーを追いかけてきた!
心臓がバクバク鳴り、「食え!食え!」と祈るものの、足元まで来た魚はふいっとUターンして岩の奥へ帰っていく……。
渓流釣りを始めたばかりの頃、誰もがこの「見切られる悔しさ」を経験します。
実は、渓流ルアーフィッシングにおいて、魚の捕食スイッチを入れるためにはルアーの「動かし方」が非常に重要になります。特に現在主流となっているミノー(小魚の形をしたルアー)は、ただリールを巻いているだけではなかなか釣れません。
この記事では、初心者向けに「ただ巻き」と「トゥイッチ」の違いから、根がかりを防ぐロッド操作、そして魚に口を使わせる「止め」のテクニックまで、現場で本当に役立つルアーの動かし方を解説します!
1. 渓流で「ただ巻き」が効くルアーと効かないルアー
まず大前提として、「ただ巻き(リールを一定の速度で巻くだけ)」が絶対にダメというわけではありません。使うルアーの種類によっては、ただ巻きが正解になることもあります。
ただ巻きと相性が良い「スピナー・スプーン」
渓流ルアー図鑑でも紹介した「スピナー」や「スプーン」といった金属製のルアーは、ただ巻きをすることでブレードが回転したり、ヒラヒラと揺れたりするように設計されています。
これらはむしろ、余計なアクションを加えずに一定の速度で巻いてくる方が、魚にとって安定した美味しそうなエサに見えるためよく釣れます。
「ミノー」はアクションをつけて命を吹き込む!
一方で、現在の渓流釣りの主役である「シンキングミノー」や「フローティングミノー」は、ただ巻きだけでは魚に見切られやすくなります。
もちろん少しはブルブルと泳ぎますが、流れの速い渓流の中で一定の速度で泳ぐ小魚は、野生のヤマメやイワナからすると「なんだか不自然で怪しい物体」に見えてしまうのです。
そこで、僕たち人間がロッド(竿)を使って、ミノーに「逃げ惑う小魚のパニックアクション」という命を吹き込んであげる必要があります。
2. 初心者でも簡単!「トゥイッチ」の基本とやり方
ミノーに命を吹き込むアクション。それが「トゥイッチ」です。
渓流の用語集でも解説しましたが、トゥイッチとは「ロッドの先をチョンチョンと細かく小刻みに動かすこと」を指します。
基本の連続トゥイッチ
やり方は難しくありません。
ルアーを投げた後、リールのハンドルを巻きながら、同時に手首を軽くスナップさせて「チョン、チョン、チョン」と竿先を下に向けて叩くように動かします。
すると、水中のミノーは右へ左へと不規則に「ダート(平打ち)」します。このキラッ!キラッ!とフラッシングしながら不規則に逃げる動きを見た瞬間、後ろを追尾していた魚の本能(捕食スイッチ)がバチッと入り、猛烈なスピードでルアーに襲いかかってきます。
3. 根がかりを防ぐ!渓流特有の「縦トゥイッチ」
基本のトゥイッチができるようになると、次にぶつかる悩みが「根がかり(ルアーが川底の石などに引っかかること)」です。
渓流は大きな岩がゴロゴロと沈んでおり、水深も浅い場所が多いため、竿先を下に向けたままトゥイッチをしていると、ルアーがどんどん潜っていき、すぐに岩の隙間にガッチリと挟まってしまいます。
これを防ぐためにぜひ覚えてほしいのが「竿を立てて行う、縦のトゥイッチ」です。
浅瀬や岩が沈んでいるポイントを引いてくる時は、ロッドを時計の10時〜11時くらいの角度に高く構え、その状態のままチョンチョンと手前に煽ります。
こうすることでルアーが上方向へと引っ張られ、川底の岩をスルリと躱(かわ)しながら泳いできてくれます。しかも、この上方向へ逃げるような動きは、水面に向かって逃げる小魚や虫を演出するため、魚の反応もすこぶる良くなります!
4. ずっと動かすのはNG?「食わせのタメ(ポーズ)」の魔法
「よーし、じゃあルアーが手元にくるまで、ひたすら激しくトゥイッチし続けよう!」
……実は、これも釣れない原因の一つになります。
激しく右へ左へと動き続けるルアーは、魚からすると「魅力的だけど、速すぎて口に咥えられない!」という状態になっています。ルアーを動かしすぎると釣れないというのはこのためです。
そこで重要になるのが、「止め(ポーズ)」を入れることです。
「チョン、チョン」と2回トゥイッチを入れたら、リールを巻く手を一瞬(0.5秒〜1秒ほど)ピタッと止めます。
すると、激しく動いていたルアーが水中でフワッと姿勢を崩したり、ゆっくりと沈み始めます。ずっとルアーを追いかけてきた魚は、この「ルアーが止まった無防備な一瞬(食わせのタメ)」を絶対に見逃しません。ルアーが止まった瞬間に「ゴンッ!!」と強烈なアタリが手元に伝わってくるはずです。
まとめ:アクションを組み合わせて、パズルを解こう!
渓流ルアーの基本アクション「トゥイッチ」と、そのバリエーションについてお話ししました。
「チョンチョン、ピタッ」の連続で誘うか。竿を立てて水面付近をパニック状態で逃がすか。あるいは、あえて何もしない「ただ巻き」で静かに見せるか。
川の流れの強さや、自分が川のどこに立ってルアーを投げているか(アップクロス・ダウンクロスなど)によっても、最適な動かし方は変わってきます。
ユウ
トゥイッチの基本が分かったら、次は「川のどこから投げるか」や「止めの重要性」についてさらに知識を深めましょう!

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