山梨県南都留郡道志村を東西に流れる「道志川」。相模川水系の上流に位置し、横浜市の重要な水源として100年以上にわたって森林と水が守られてきた清流です。
道志川は、水源に近い細い流れから、村の中心部を通り、神奈川県境へ向かうにつれて水量と川幅を増していく長い河川です。
渓流釣りの面でも特徴がはっきりしており、2026年のヤマメ・イワナ・ニジマスの遊漁期間は3月1日〜9月30日。ヤマメは15cm以下の採捕が禁止され、1人1日20尾以内という尾数制限も設けられています。
さらに道志村漁協は、ヤマメを50カ所以上へ継続的に放流しています。2026年は公開された放流予定だけでも合計2,500kgに達し、長い本流全体を使った資源管理も道志川ならではの特徴です。
この記事では、道志川の自然環境、ヤマメ・イワナ、2026年の遊漁券と放流、上流・中流・下流の違い、禁漁支流、道志川渓流フィッシングセンターとの区分、アクセス、安全面まで公式情報を中心に整理します。
YUZAN RIVER PROFILE
山梨県道志村を東西に流れる相模川水系の長い清流。横浜市の水源として森林が守られ、水源付近の細流から県境側の広い渓谷まで、区間によって川幅や水量が大きく変わります。
道志川の支流には遊漁禁止区域があります。櫓沢・室久保川・道坂川・御正体沢などでは竿を出せません。また、道志川渓流フィッシングセンターは一般河川とは別料金の特別区域です。
道志川とは|横浜の水源を流れる長い清流
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 山梨県南都留郡道志村 |
| 水系 | 相模川水系・道志川 |
| 管轄 | 道志村漁業協同組合/内共第12号 |
| 主な渓流対象魚 | ヤマメ・イワナ・ニジマス |
| 2026年遊漁期間 | 3月1日〜9月30日 |
| 遊漁時間 | 夜明けから日没まで |
| 主要道路 | 国道413号・道志みち |
| 特徴 | 横浜市の水源/長い本流/継続的なヤマメ放流 |
道志川は、山梨県東部の道志村を東西に流れ、下流で神奈川県へ入ったあと相模川水系へつながります。
村内では国道413号「道志みち」が川とほぼ同じ方向に延び、水源に近い細い流れから、県境側の広い河川まで長い区間を持っています。
小さな支流を一日で釣り上がるタイプの渓流とは異なり、どの地区を選ぶかによって川幅・水量・渓谷の深さが変わる本流型のフィールドとして考えると分かりやすいでしょう。
道志川は、現在も横浜市の重要な水源のひとつです。
横浜市は1916年に道志村内の山林を購入し、水源林として管理を開始しました。
現在、横浜市水道局が所有する道志水源林は約2,873ha。道志村の総面積のおよそ36%にあたり、森林によって水量や水質を守る取り組みが100年以上続いています。
2026年度からは、新たな10年間の管理計画「道志水源林プラン(第十二期)」も始まっています。
2026年の解禁・遊漁券・基本ルール
2026年の道志川では、ヤマメ・イワナ・ニジマスを3月1日から9月30日まで竿釣りで楽しめます。
漁協公式では遊漁時間を夜明けから日没までと案内しています。
| 遊漁券 | 料金 |
|---|---|
| 日券・前売り | 1,500円 |
| 日券・現場売り | 3,000円 |
| 年券 | 7,000円 |
| 小学生以下 | 無料 |
| 中学生 | 半額 |
| 女性 | 半額 |
| 肢体不自由者 | 半額 |
年券の購入には顔写真が必要です。
遊漁券は漁協が案内する販売店のほか、「つりチケ」「FISH PASS」からも購入できます。
道志村漁協の現行遊漁規則では、一般河川のヤマメについて全長15cm以下を採捕できず、持ち帰りは1人1日20尾以内と定めています。
小型のヤマメが掛かった場合は持ち帰らず、速やかに川へ戻してください。
2026年のヤマメ放流|50カ所以上で続く資源管理
道志川の記事で特に注目したいのが、ヤマメの放流情報です。
道志村漁協は、道志川の50カ所以上にヤマメを放流し、例年は解禁前から春を中心に約3t程度の成魚・稚魚を放流すると案内しています。
| 日程 | 公開された放流量 |
|---|---|
| 2月28日 | 600kg |
| 3月6日 | 300kg |
| 3月27日 | 300kg |
| 4月9日 | 200kg |
| 4月24日 | 300kg |
| 5月2日 | 300kg ※大雨で5月1日から変更 |
| 7月18日 | 200kg |
| 9月18日 | 300kg ※当初9月11日予定から変更 |
公開された予定分を合計すると2,500kgになります。
ただし、漁協は「公開しない日もある」と案内しているため、2,500kgを2026年シーズン全体の最終放流量とは扱いません。
2026年7月18日の放流については、漁協が「道の駅より上流からヤマメ200kg」と具体的な区域まで案内しています。
一方、すべての放流場所が公開されているわけではありません。
「大量放流されているから必ず釣れる」と考えるのではなく、放流は道志川の資源管理を理解するための情報として見るのが適切です。
上流・中流・下流|公式釣りマップで見る道志川
道志村漁協は、長い道志川を3つの釣りマップに分けて案内しています。
道志川の水源に近い上流部では、川は小規模になり、水量や川幅も少なくなります。
漁協公式マップでは、上流域についてヤマメだけでなくイワナについても案内があります。
ただし、道志川の支流には禁漁区域もあるため、「小さな沢ならどこでも釣れる」と考えないようにしてください。
神地から和出村にかけては勾配が比較的緩くなる一方、竹之本から光淵方面では漁協が「道志川渓谷」と案内する景観へ変わります。
馬場周辺には比較的開けた場所もあり、長い道志川の中でも区間による地形の違いが分かりやすいエリアです。
神奈川県境に近い大室指〜月夜野では、上流部より水量・川幅が増え、渓谷らしい本流へ変化します。
一日で水源から県境まで釣り歩く川ではありません。
初めて訪れる場合は、公式釣りマップを見ながら上流・中流・下流のどこへ行くかを先に決めると計画を立てやすくなります。
禁漁支流とフィッシングセンター|釣れる区域を間違えない
道志川は長い本流ですが、支流を含めてすべての水域で釣りができるわけではありません。
現行遊漁規則では、道志川の支流のうち、次の沢・河川では遊漁できません。
- 櫓沢
- 室久保川
- 道坂川
- 御正体沢 ※規則では坂の沢・桐久保沢も併記
支流へ入る場合は、魚がいるかどうか以前に、遊漁可能な区域かを確認してください。
道志川には「道志川渓流フィッシングセンター」がありますが、ここは一般河川とは別に設定された特別区域です。
一般河川用のヤマメ・雑魚遊漁券だけで、センターを同じ条件で利用できるわけではありません。
現行規則ではセンター区域に特別遊漁料が設定され、ニジマス・ヤマメのエサ釣りやフライ専用リリース区間などが運営されています。
施設の料金・設備・攻略については、今後のエリアトラウト記事で別に扱い、この記事では自然河川との境界を間違えないために必要な範囲だけ紹介します。
アクセス・駐車|国道413号「道志みち」沿いの長い川
道志村を東西に通る主要道路が、国道413号「道志みち」です。
道志村観光情報サイトでは、車でのアクセス目安として、中央道都留ICから約30分、相模湖ICから約50分、圏央道相模原ICから約50分と案内しています。
「道の駅どうし」は村の位置や上流・下流を考える際の分かりやすい基準になりますが、道の駅そのものを釣り人専用駐車場や入渓点として案内するものではありません。
富士急バスには、富士山駅〜山中湖〜平野〜道志方面を結ぶ路線があります。
一方、道志川は非常に長く、都市部のようにどの区間でも公共交通を使いやすい川ではありません。
バスで釣行する場合は、目的地のバス停だけでなく、帰りの便まで確認してから区間を選びましょう。
道志川沿いには多数のキャンプ場や観光施設があり、漁協の遊漁券販売所になっている施設もあります。
しかし、遊漁券を販売していることと、施設の駐車場を自然河川の釣り目的で自由に利用できることは別です。
利用する施設ごとのルールを確認し、道路脇の空きスペースや施設入口へ自己判断で駐車しないようにしてください。
安全・マナー|長い本流と水源林を守りながら釣る
道志川は国道やキャンプ場に近い場所も多い一方、水源近くや渓谷部では山岳河川らしい環境になります。
水源を守る森林と清流そのものが地域の重要な資源なので、釣行時には川だけでなく周辺環境への配慮も必要です。
- 前日・当日の降雨と水位を確認する
- 濁りや増水を感じたら早めに退渓する
- 禁漁支流へ入らない
- キャンプ場・私有地へ無断で立ち入らない
- 施設利用者向け駐車場を無断利用しない
- ゴミや釣り糸を河原へ残さない
- 15cm以下のヤマメは必ず再放流する
- 20尾の上限を超えて持ち帰らない
2026年5月のヤマメ放流は、大雨による泥濁りと増水を理由に予定日から翌日へ延期されています。
漁協の放流予定がある日でも、河川状況が危険なら無理に釣行しないことが大切です。
よくある質問
A. 道志村漁協の漁業権対象魚にはヤマメ・イワナ・ニジマス・アユ・ウグイ・ウナギがあります。渓流釣りでは主にヤマメ・イワナ・ニジマスが対象になります。
A. 2026年は3月1日から9月30日までです。遊漁時間は夜明けから日没までと案内されています。
A. 一般河川では1人1日20尾以内です。また、15cm以下のヤマメは採捕できません。
A. 公開された日程だけで合計2,500kgの放流予定を確認できます。ただし、漁協は非公開の放流日もあると案内しているため、これを2026年の最終総量とはしていません。
A. いいえ。櫓沢・室久保川・道坂川・御正体沢などは遊漁禁止です。支流へ入る前に現行規則と現地表示を確認してください。
A. 一般河川とは別の特別区域です。利用にはセンターで定める特別遊漁料が必要です。
A. 道志村漁協は「水源〜白井平〜神地」「神地〜和出村〜竹之本〜光淵」「大室指〜月夜野」の3つに公式釣りマップを分けています。まず上流・中流・下流のどこを釣るか決めてから計画すると分かりやすいでしょう。
A. 道志方面へ向かう路線バスはありますが、区間・本数が限られます。目的区間と帰りの便まで確認してから計画してください。
道志川は、水源近くの細い流れから、村の中心部、道志渓谷、神奈川県境へと長く続く川です。
50カ所以上に及ぶヤマメ放流や15cm・20尾の資源管理、そして横浜市が100年以上守ってきた水源林まで含めると、単なる「ヤマメが釣れる川」ではないことが分かります。
初めて訪れるときは、川全体を一度に攻略しようとせず、公式釣りマップを見ながら上流・中流・下流のどこを歩くのかを決めるところから始めると、道志川の違いを楽しみやすくなるでしょう。
道志川は、これまでの山梨編で扱った小菅川や丹波川とは、また違った面白さがあります。一本の川がかなり長く、水源付近と県境側では同じ河川とは思えないくらい環境が変わる。その長い川全体へヤマメを継続的に放流しながら、サイズ・尾数・禁漁支流までルールを設けているのも特徴的です。初めて行くなら「道志川へ行く」だけでなく、「道志川のどの地区へ行くか」まで決めてから出発するのがよさそうです。
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