渓流ルアーの「レンジ」攻略!表層・中層・底層の使い分けと釣果を伸ばす考え方

TROUT FISHING
遊山メンバー 遊山メンバー
ルアーを買う時、カラーは色々悩んで選ぶんだけど、パッケージに書いてある「F(フローティング)」とか「HS(ヘビーシンキング)」とかはよく分からなくて、いつも適当に買っちゃうんだよね。深い淵とかだと、魚はずっと下にいるのにルアーだけ水面近くを泳いでて、全然見向きもされない気がするんだけど……。
ユウ ユウ
おっ、すごく良いところに気がついたね!実はそれ、カラー選び以上に釣果を大きく左右する「レンジ(泳がせる深さ)」の問題なんだ。いくら美味しそうなルアーでも、魚がいる深さまで届いていなければ食ってくれないからね。今日は、川の深さに合わせたルアーの使い分け方をお話しするよ!

渓流を歩いていると、足首ほどの浅いチャラ瀬があったり、底が見えないほど深くえぐれた青緑色の淵(ふち)があったりと、川の深さは目まぐるしく変化します。

僕たちはつい「今日は何色のルアーにしようかな?」とカラー選びに気を取られがちですが(もちろんミノーのカラーの考え方も大切です!)、それと同じか、あるいはそれ以上に大切なのが「レンジ(ルアーを泳がせる深さ)」の意識です。

魚が川底にピッタリと張り付いているのに、水面ギリギリを泳ぐルアーを投げても、よほど活性が高くない限り魚は追いかけてきてくれません。

この記事では、渓流における「表層・中層・底層」の考え方と、それに合わせてフローティング(F)やシンキング(S)、術として大切なヘビーシンキング(HS)といったルアーをどう選んでいけばいいのか、具体的な使い分けについてお伝えします。

変化に富んだ渓流を歩くアングラー
川を釣り上がっていくと、浅い場所や深い場所が次々と現れます

1. 渓流の3つのレンジ(表層・中層・底層)

ルアーフィッシングでは、水深を大きく3つの層(レンジ)に分けて考えます。
それぞれの層で魚の意識の向き方や、効果的なアプローチが変わってきます。

渓流の3つのレンジ(表層・中層・底層)図解
その日、その場所で魚がどの層を意識しているかを探るのがルアー釣りの醍醐味です
  • 表層(水面〜水面直下): 夏場に木から落ちる虫を狙っている時や、活性が非常に高くて上を意識している魚がいる層です。先日お話ししたトップウォーターの虫パターンがピタッとハマるのもこの表層ですね。
  • 中層(水の中間): 小魚などのエサがよく泳ぐ層。活性がそこそこ高い魚が、岩陰から飛び出してきてルアーをチェイスしやすい基準となる層です。
  • 底層(川底付近): 水温が低くて魚の動きが鈍い時や、警戒心の強い大型のトラウトが身を潜めている層です。

川のポイントを見極める際、目の前のポイントの深さを確認し、「今はどのレンジに魚がいそうかな?」と想像することが、釣果アップへの第一歩になります。

2. 状況に合わせたルアー(F・S・HS)の選び方

魚のいるレンジに合わせてルアーを届けるために、ルアーの「浮力(沈むスピード)」を使い分けます。
ルアーのパッケージにはアルファベットが記載されているので、これを基準に選んでいきましょう。

ルアータイプと得意な深さ図解
それぞれのルアーには「一番得意な深さ」が設定されています

① フローティング(F):水に浮くルアー

水に投げるとプカプカと浮き、リールを巻くと水を受け少しだけ潜るルアーです。
【得意な状況】 水深が浅いチャラ瀬や、夏場に表層を意識している魚を狙う時に最適です。また、川底の石を拾いにくいため、ルアーの根がかりを防ぎながら浅瀬をテンポよく探るのにも向いています。

② シンキング(S):ゆっくり沈むルアー

水に投げると、ゆっくりと沈んでいくルアーです。
【得意な状況】 渓流ルアーの最もスタンダードなタイプで、中層を泳がせるのが得意です。まずはこのシンキングを投げてみて、魚の反応や川の深さを探る「パイロットルアー(先発隊)」として非常に重宝します。

③ ヘビーシンキング(HS):素早く沈む重いルアー

通常のシンキングよりも重いウェイトが組み込まれており、ストン!と素早く沈むルアーです。
【得意な状況】 流れが速くて普通のルアーでは流されてしまう瀬や、水深のある深い淵の「底(ボトム)」にいち早くルアーを届けたい時に大活躍します。

3. 深い淵や低活性時は「ボトム(底)」を攻めよう

渓流を歩いていると、ルアーを投げても全く底が見えないような深い淵に出くわすことがあります。
こういう場所には、大体において警戒心の強い大型のイワナやヤマメが一番下の「底層」に陣取っています。以前紹介した、ルアーを追うのに釣れない「チェイス」の対策としても、この底層をじっくり攻めるアプローチがとても効くんです。

ここでフローティングや軽いシンキングを投げても、魚の頭の遥か上をルアーが通り過ぎてしまい、気づいてもらえません。

こんな時こそ、ヘビーシンキング(HS)の出番です。
ルアーを投げ込んだらすぐに巻かず、ルアーが川底に着く(ラインがフワッと緩む)までしっかり沈めます。そこから、川底の石を舐めるようにルアーを跳ねさせたり、前回のステップアップでお伝えした食わせの間(ポーズ)を一瞬作ったりすることで、底に張り付いていた大物が思わず口を使ってくれます。

フローティングとヘビーシンキングルアー
同じような見た目でも、重さが違うだけで攻められる深さが全く変わります

また、状況によっては「ボトムノックスイマー」のような、底を小突く(ボトムノックする)ことに特化した専用のルアーをボックスに忍ばせておくのも、厳しい状況を打破する強い味方になってくれます。

まとめ:ルアーのラインナップを増やして、どんな川にも対応しよう!

渓流ルアーの「レンジ(深さ)」を意識した使い分けについてお話ししました。

お気に入りのカラーを集めるのも楽しいですが、「フローティング(F)」「シンキング(S)」「ヘビーシンキング(HS)」をバランスよく揃えておくと、その日入った川がどんな地形でも、どんな水深でも、しっかりと魚の目の前にルアーを届けることができるようになります。

深い淵で底を攻めて釣り上げたトラウト
届かなかった深さへルアーを送り込み、狙い通りに引きずり出した1匹の感動は格別です

今度の週末は、川の深さをよく観察して、「ここは浅いからフローティングで攻めよう」「ここは深いからヘビーシンキングで底を取ろう」と、状況に合わせてルアーをローテーションしてみてください。きっと、今まで見えていなかった魚たちに出会えるはずですよ!

【ユウの編集後記】
初心者の頃、重くて投げやすいという理由だけでヘビーシンキングばかり投げていた時期がありました。結果、浅いチャラ瀬で石の間にルアーを挟みまくり、1日で3個も高級ルアーをロストして本気で泣きそうになりました(笑)。ルアーの重さ(沈む速さ)と川の深さがマッチしていないと、釣れないどころかルアーを失う原因にもなります。「適材適所」の使い分け、本当に大切です!
この記事を書いた人
ユウ

現在、渓流釣りに熱中しており、源流での釣行記や渓流釣り初心者~中級者に向けた記事をメインに発信中!平日はコンクリートジャングル、休日はアウトドアメインという生活を送っています。

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