東京都あきる野市の山間部を流れる「養沢川(ようざわがわ)」。秋川水系の渓流のなかでも、養沢川は少し特殊な存在です。
その理由は、ひとつの川の中に秋川漁協の遊漁券で釣る一般河川と、養沢毛鉤専用釣場、秋川国際マス釣場という2つの管理された特定漁場が共存していること。
同じ「養沢川」でも、場所によって必要な料金・釣り方・持ち帰りルールが異なります。
特に養沢毛鉤専用釣場ではルアーやエサ釣りはできず、フライ・テンカラのみ。一方、秋川国際マス釣場にはルアーでヤマメを狙える自然渓流エリアもあります。
今回は、一般河川のヤマメ釣りと遊漁券、2つの管理釣場の違い、ルアー・フライ・テンカラの使い分け、アクセスまで、公式情報を中心に整理します。
YUZAN RIVER PROFILE
一般河川と2つの管理釣場が共存する個性的な渓流。同じ養沢川でも必要な券・使える釣法・持ち帰りルールが異なるため、まず釣るエリアを決めてから計画するのがポイントです。
同じ養沢川でも、一般河川・養沢毛鉤専用釣場・秋川国際マス釣場で必要な料金と釣法が異なります。特に養沢毛鉤専用釣場ではルアー・エサ釣りはできません。
養沢川の概要と3つの釣り方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 東京都あきる野市養沢 |
| 水系 | 多摩川水系・秋川支流 |
| 一般河川の主な対象魚 | ヤマメ |
| 一般河川の2026年解禁 | 3月1日 午前6時 |
| 一般河川のヤマメ終漁 | 9月30日 |
| 管轄 | 秋川漁業協同組合 |
| 特定漁場 | 養沢毛鉤専用釣場/秋川国際マス釣場 |
| 主なアクセス | JR武蔵五日市駅から西東京バス「上養沢」方面 |
| 特徴 | 一般河川と管理釣場が共存/フライ・テンカラ文化/自然渓流型の管理釣場 |
養沢川は、あきる野市西部の山間を流れ、秋川へ合流する渓流です。
上流では大岳沢と御岳沢に分かれ、その2つの沢が合流して養沢川となります。
川幅は南秋川のような比較的長く開けた山間河川より小さく、北秋川のように巨大な大岩が川一面を埋めるタイプとも少し異なります。
養沢毛鉤専用釣場の公式フィールドマップでも、約4kmの区間内に穏やかな里川・フリーストーン・山岳渓流と異なるタイプの流れがあると紹介されています。
| エリア | 必要な券・料金 | 主な釣り方 |
|---|---|---|
| 一般河川 | 秋川漁協の遊漁券 | 一般の渓流釣り |
| 養沢毛鉤専用釣場 | 施設独自の入場料 | フライ・テンカラのみ |
| 秋川国際マス釣場 | 施設独自の入漁料 | エサ・ルアー等、エリアにより異なる |
東京都が認可している秋川漁協の遊漁規則では、2つの特定漁場の範囲も定められています。
- 養沢毛鉤専用釣場:大岳沢と御岳沢の合流点から、本須砂防堰堤まで
- 秋川国際マス釣場:本須砂防堰堤から下流、乙津2045番地先の竹渕まで
本須砂防堰堤を境に、上流側が養沢毛鉤専用釣場、下流側が秋川国際マス釣場となります。
また、養沢毛鉤専用釣場の最上流では赤い大岳橋付近で川が御岳沢と大岳沢に分かれ、そこから上流は秋川漁協の一般遊漁券が必要と案内されています。
一般河川のヤマメ釣り・遊漁券
管理釣場を除く養沢川は、秋川漁協の2026年「上流地区」に含まれています。
2026年は3月1日午前6時にヤマメ釣りが解禁されました。
| 遊漁券 | 2026年料金 |
|---|---|
| 年券 | 8,000円 |
| 日券 | 2,500円 |
| 川売り年券 | 10,000円 |
| 川売り日券 | 5,000円 |
年券には写真が必要です。
満77歳以上・障害者・中学生は証明書の提示で半額、小学生以下は無料と案内されています。
また、「つりチケ」「FISH PASS」に対応しているため、早朝から釣る場合でも事前に遊漁券を準備できます。
秋川漁協では、12cm以下のヤマメ・マスは再放流するよう案内しています。
東京都の遊漁規則でも、ヤマメの12cm以下は採捕禁止です。
小型魚が掛かった場合は持ち帰らず、魚体を乾燥させないよう短時間でリリースしてください。
秋川漁協の2026年案内では、養沢毛鉤専用釣場より上流の本支流について、10月1日から魚種を問わず全面禁漁となります。
大岳沢・御岳沢側の一般河川へ入る場合は、9月30日でその年の釣行を終了すると考えてください。
一方、養沢毛鉤専用釣場そのものは特定漁場で、通常営業が10月31日まで設定されています。
一般河川の禁漁期間と、管理釣場の営業期間は別なので混同しないようにしましょう。
養沢毛鉤専用釣場
養沢川を全国的に知られた存在にしているのが「養沢毛鉤専用釣場」です。
自然の流れをそのまま活用した約4kmの管理釣場で、利用できる釣法はフライフィッシングとテンカラのみ。
ルアー・エサ釣りはできません。
場内には1〜26番までのポイント案内があり、穏やかな区間から岩の多いフリーストーン、山岳渓流に近い区間まで変化に富んでいます。
| 項目 | 2026年 |
|---|---|
| 通常営業 | 3月1日〜10月31日 |
| 営業時間 | 7:00〜日没 |
| 午後券 | 12:00〜日没 |
| 釣法 | フライ・テンカラ |
| 主な放流魚 | ヤマメ・ニジマス |
| フック | バーブレスフック必須 |
| 対象 | 一日券 | 午後券 |
|---|---|---|
| 大人(4月〜9月) | 5,000円 | 3,500円 |
| 大人(上記以外) | 4,500円 | 3,000円 |
| 子ども(中学生以下) | 2,500円 | 1,500円 |
通常料金表では、制限匹数は一日券8匹・午後券4匹です。
また、養沢ルールでは15cm以下の天然魚はリリースするよう案内されています。
バーブレスフックは必須で、バーブ付きの針を使用する場合はカエシを潰す必要があります。
10月以降は産卵保護のためヤマメは禁漁となり、掛かった場合はリリースします。また、10月1日以降は場内にも禁漁となる区間があるため、その日のフィールドマップを確認してください。
2026年は11月4日〜12月4日に冬季特別営業も予定されています。
この期間は事務所下〜海入道橋の限定区間のみで、月曜・火曜は休業。
営業時間は8:00〜16:15、料金は一日2,000円で、キャッチ&リリースのみとなります。
通常営業と冬季営業ではルールが異なるため、秋以降に訪れる場合は公式情報を確認してください。
秋川国際マス釣場
本須砂防堰堤より下流側には「秋川国際マス釣場」があります。
ファミリー向けのエサ釣り場やルアー釣場など複数のエリアがありますが、渓流釣り好きに注目したいのが上流部のヤマメ釣場です。
このヤマメ釣場は人工的に区切られた池ではなく、自然の大岩や流れを残した約500mの自然渓流エリア。
ウェーダーなどの渓流装備が必要な中〜上級者向けフィールドとして案内されています。
| 項目 | ヤマメ釣場 |
|---|---|
| 営業期間 | 3月1日〜9月末 |
| 料金 | 4,300円 |
| 定員 | 1日先着7名 |
| 区間 | 第3駐車場下〜堰堤部まで約500m |
| 持ち帰り | 10尾まで |
| 装備 | ウェーダー等の渓流装備が必要 |
| ルアー | 使用可能 |
2026年には3月〜5月にかけて、この上流部ヤマメ釣場へ複数回ヤマメが放流されています。
一般河川の遊漁券だけでこのエリアへ入れるわけではなく、必ず施設受付でヤマメ入漁券を購入してください。
養沢川をルアーで釣りたい人は、特に場所を確認する必要があります。
養沢毛鉤専用釣場ではルアーは禁止。
一方、秋川国際マス釣場の上流部ヤマメ釣場ではルアーを使用できます。
また、特定漁場外の一般河川では秋川漁協の遊漁規則に従って釣りを行います。
「養沢川だからルアーOK」「養沢川だからルアーNG」と川全体で判断せず、自分がどの区域にいるかを確認してください。
アクセス・駐車
公共交通の起点はJR五日市線武蔵五日市駅です。
養沢毛鉤専用釣場の公式案内では、上養沢方面のバスを利用し、「本須」バス停下車、徒歩約100mです。
バスは五15系統や檜52系統が上養沢方面へ運行していますが、本数は多くありません。
帰りの便まで事前に確認しておきましょう。
秋川国際マス釣場には「秋川国際マス釣場」バス停があります。
2026年9月時点では、武蔵五日市駅から五15・檜52系統が停車し、直通の五15系統では約15分で到着する便もあります。
車の場合は施設駐車場があります。
一般河川の釣り人も、秋川漁協の年券・日券・組合員証を受付で確認してもらうことで施設駐車場を利用できますが、管理釣場利用者とは料金が異なります。
2026年の案内では、一般河川利用者は普通車600円・二輪車300円。利用時間は7:45〜16:00で、16:00に施錠されるため退渓時間には注意してください。
増水・安全面の注意
養沢毛鉤専用釣場は魚が放流されている管理釣場ですが、一般的な人工池タイプのエリアトラウトとはかなり性格が異なります。
公式サイトでも養沢について「少し難しい釣り場」と紹介しており、川幅が狭く、魚も釣り人をよく見ています。
木の枝、岩陰、流速の変化、フライの流し方など、自然河川に近い要素を読みながら釣る必要があります。
「管理釣場だから簡単に釣れる」という場所ではありませんが、自然渓流の雰囲気を保ったまま管理されたフィールドでフライ・テンカラを経験できるのが養沢ならではです。
養沢川は川幅がそれほど大きくないため、通常時は穏やかに見える場所もあります。しかし、大雨の後は状況が大きく変わります。
2026年9月の大雨では、養沢毛鉤専用釣場で魚が流され、深かった淵が砂で埋まった場所があると公式から発表されています。
秋川国際マス釣場でも増水の影響により、川での釣りを停止する日が発生しました。
- 前日・当日の雨量を確認する
- 施設営業中でも現地スタッフの指示に従う
- 水位・濁りに違和感があれば川へ入らない
- ウェーダー着用時は強い流れへ無理に入らない
- 一般河川では退渓場所まで事前に確認する
管理釣場だから自然災害の影響を受けないわけではありません。
特に大雨直後は、各施設の当日の営業状況を確認してください。
よくある質問
A. はい。管理釣場を除く養沢川は2026年の秋川漁協上流ヤマメ釣場に含まれています。また、養沢毛鉤専用釣場と秋川国際マス釣場のヤマメ釣場でもヤマメを対象とした釣りが行われています。
A. いいえ。養沢毛鉤専用釣場と秋川国際マス釣場は東京都の遊漁規則で特定漁場として設定され、それぞれ施設独自の料金が必要です。一般遊漁券だけで施設内へ入ることはできません。
A. エリアによります。養沢毛鉤専用釣場はフライ・テンカラ専用のためルアーは使用できません。一方、秋川国際マス釣場の上流部ヤマメ釣場ではルアーを使用できます。一般河川では秋川漁協の遊漁規則に従ってください。
A. 2026年の通常営業では、一日券8匹・午後券4匹の制限匹数が設定されており、通常期すべてがC&R専用ではありません。ただし15cm以下の天然魚はリリース対象です。冬季特別営業はC&Rのみです。
A. 使えません。利用できるのはフライフィッシングとテンカラです。また、バーブレスフックの使用が必須です。
A. 可能です。JR武蔵五日市駅から上養沢方面の西東京バスを利用できます。養沢毛鉤専用釣場は「本須」下車徒歩約100m、秋川国際マス釣場には施設名と同じバス停があります。
A. エリアによって異なります。養沢毛鉤専用釣場より上流の一般河川は10月1日から魚種を問わず全面禁漁です。一方、養沢毛鉤専用釣場は10月31日まで通常営業しますが、10月以降のヤマメは産卵保護のためリリースとなり、禁漁となる区間もあります。
本記事の解禁日・遊漁料金・特定漁場の範囲・施設料金・営業期間など年度や運営状況によって変わる情報は、2026年シーズンの公式情報をもとにしています。養沢川は一般河川と管理釣場でルールが大きく異なり、増水等による臨時休業もあります。実際の釣行前には、秋川漁業協同組合・養沢毛鉤専用釣場・秋川国際マス釣場・西東京バス等の最新情報をご確認ください。
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