山梨県北都留郡丹波山村を流れる「丹波川(たばがわ)」。東京都奥多摩町から奥多摩湖をさらに上流へ進んだ、多摩川源流域の本流です。
名前がよく似た東京都奥多摩町の「大丹波川」と混同されることがありますが、丹波川と大丹波川は別の河川です。丹波川は山梨県丹波山村を流れ、丹波川漁業協同組合が管理しています。
丹波川の魅力は、ヤマメやイワナを狙えることだけではありません。村域の大部分を占める山林、その多くを占める東京都の水源涵養林、小さな沢が集まって本流へ育っていく源流環境まで含めて、多摩川上流の自然を感じられる川です。
2026年の渓流魚向け遊漁期間は3月15日〜9月30日。丹波川本流や支流で釣りを楽しめる一方、マリコ川は禁漁で、村営釣り場も一般河川とは別料金になります。
この記事では、丹波川の自然環境、ヤマメ・イワナ、2026年の遊漁券、禁漁区や支流、丹波山村の水源林、村営釣り場との違い、奥多摩駅からのアクセスまで、公式情報を中心に整理します。
YUZAN RIVER PROFILE
丹波山村を貫く多摩川源流の本流。村の山林の多くは東京都の水源涵養林として守られ、本流ではヤマメ、上流支流ではイワナを狙える環境があります。公共交通で奥多摩駅から直接村へ入れるのも特徴です。
支流のマリコ川は禁漁です。また、丹波山村営川釣場は一般河川から区分されており、通常の丹波川遊漁券だけでは利用できません。支流・施設・私有地の境界を現地でも確認してください。
丹波川とは|多摩川源流・丹波山村を流れる本流
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 山梨県北都留郡丹波山村 |
| 水系 | 多摩川水系・源流域 |
| 管轄 | 丹波川漁業協同組合/内共第6号 |
| 対象魚 | ヤマメ・イワナ・ニジマス・ウグイ・鮎 |
| 2026年渓流シーズン | 3月15日〜9月30日 |
| 主な交通拠点 | JR奥多摩駅・西東京バス「丹波山村役場」 |
| 禁漁区 | マリコ川 |
| 特徴 | 水源涵養林に囲まれた多摩川源流の本流と支流群 |
丹波山村は東京都奥多摩町の西側、奥多摩湖よりさらに上流に位置しています。
村公式では、奥多摩から多摩川をさらに遡ると「丹波川」と名前を変え、丹波山村を流れると紹介しています。
村内では、本流としてある程度の川幅を持つ流れから、山へ入るにつれて複数の支流へ分かれていきます。
小さな支流だけを釣り歩く渓流とは違い、村を貫く本流と山岳支流の両方を持つことが丹波川の大きな特徴です。
「丹波川」と検索すると、東京都奥多摩町を流れる「大丹波川」と混同しやすいため注意が必要です。
大丹波川は奥多摩町大丹波から多摩川へ注ぐ支流で、奥多摩漁業協同組合・氷川漁業協同組合の管轄です。
一方、この記事で扱う丹波川は山梨県丹波山村の多摩川源流域で、丹波川漁業協同組合が管理しています。
2026年の解禁・遊漁券・基本ルール
丹波山村公式の2026年案内では、丹波川エリアの「雑魚」の遊漁期間は3月15日〜9月30日です。
遊漁規則上、この一般河川で竿釣りの対象となる渓流魚にはヤマメ・イワナ・ニジマス・ウグイが含まれています。
なお、ウグイは山梨県漁業調整規則による4月の禁漁期間があるため、他の対象魚と年間の扱いが異なります。
| 遊漁券 | 料金 |
|---|---|
| 日券・前売り | 1,500円 |
| 日券・現場売り | 4,500円 |
| 年券 | 6,000円 |
| 中学生以下 | 無料 |
| 女性 | 半額 |
| 身体障害者5級以上 | 半額 |
前売り券は村内販売所のほか、「つりチケ」「FISH PASS」、コンビニなどでも購入できます。
現地で漁場監視員から購入すると日券は4,500円になるため、釣行前に前売り券を準備しておくと分かりやすいでしょう。
山梨県漁業調整規則では、マス類15cm以下の採捕は禁止されています。
また、ヤマメ・イワナは10月1日から翌年2月末まで県内全域で禁漁です。
翌年の解禁日や漁協独自の変更がある場合もあるため、シーズンごとに最新情報を確認してください。
ヤマメ・イワナ|魚種と放流情報はどこまで確認できる?
丹波川漁協の現行遊漁規則では、ヤマメ・イワナ・ニジマスが漁業権対象魚として明記されています。
丹波山村公式の観光案内でも、丹波川での釣りに加え、後山川などの渓流でイワナ釣りを楽しめると紹介されています。
本流と支流を持つ丹波川水系では、同じ遊漁券エリアでも川の規模や標高、流れの性格が変化します。
ただし、「上流へ行けば必ずイワナ」「本流なら必ずヤマメ」と魚種を区間ごとに断定できる公式情報は確認できません。
そのため本記事では、ヤマメ・イワナを丹波川水系の公式対象魚として紹介し、魚影や具体的な生息位置までは推測しません。
2025年には、丹波川漁協が解禁前にヤマメ成魚を放流した公式記録があります。
一方、今回確認した2026年の公式情報では、丹波川一般河川についてヤマメ・イワナの具体的な放流尾数や詳細地点までは確認できませんでした。
過去年度の放流量を2026年の実績として流用せず、確認できた範囲だけを掲載します。
後山川などの支流とマリコ川|釣れる沢・釣れない沢を分けて考える
丹波川は、本流だけでなく複数の山岳支流を持つ水系です。
丹波山村公式では、後山川などの渓流でイワナ釣りを楽しめると案内しています。
後山川は雲取山・飛龍山方面の深い山域へ続く支流で、本流より山岳渓流らしい環境になります。
ただし、源流支流では道路・林道・登山道の状態が変わりやすく、自然河川の入退渓ポイントを公式情報なしに決めつけることはできません。
一方で、マリコ川は丹波川漁協の遊漁規則で禁漁区として定められています。
2026年の丹波山村公式遊漁券案内でも、丹波川エリアの利用範囲について「支流マリコ川を除く」と明記されています。
丹波川へ流れ込む沢だからといって、すべての支流で竿を出せるわけではありません。現地標識と最新の漁協情報を確認してください。
丹波山村には、自然河川とは別に「丹波山村営川釣場」があります。
現行遊漁規則では村営川釣場は一般河川の遊漁区域から区分され、別途特別遊漁料が必要です。
一般河川用の日券・年券を持っているからといって、村営釣り場を同じ条件で利用できるわけではありません。
村営釣り場の料金や設備などは、今後のエリアトラウト記事で別に詳しく扱う予定です。
丹波渓谷と水源涵養林|東京の水を育む源流
丹波川の記事を他の渓流ガイドと大きく差別化するのが、丹波山村と東京都の水源との関係です。
丹波山村公式によると、村域の約97%を山林が占め、その山林の約70%が東京都の水源涵養林として守られています。
ブナをはじめとする広葉樹と針葉樹が混在する山から、小さな流れが集まって丹波川となり、やがて奥多摩湖へ流れ込んでいきます。
渓流釣りでは目の前の瀬や淵に目が向きがちですが、丹波川ではその水をつくる森まで川の個性として見ることができます。
東京の多摩川本流を釣ったことがある人なら、その水がどこから流れてきたのかをたどるような感覚で丹波山村を訪れるのも面白いでしょう。
アクセス・駐車・道路状況|奥多摩駅から丹波山村へ
公共交通で丹波山村へ向かう場合、代表的な起点はJR青梅線・奥多摩駅です。
2026年時点では、西東京バスの奥10「丹波山村役場」行きが奥多摩駅2番のりばから運行されています。
丹波山村公式では、奥多摩駅から丹波山村までバスで約56分と案内しています。
この地図は丹波山村中心部の位置を確認するためのもので、釣り場や入渓ポイントを示すものではありません。
車の場合、奥多摩湖側から国道411号を利用して丹波山村へ入るルートが代表的です。
山間道路では落石・大雨・工事などによる通行規制が発生することがあり、丹波山村でも2026年に国道411号や村道の一時的な通行止め・解除情報が発信されています。
過去の通行状況をそのまま当日の情報として使わず、出発前に丹波山村や道路管理者の最新情報を確認してください。
丹波川の一般河川について、釣り人が自由に利用できる専用駐車場を一覧化した公式情報は確認できませんでした。
キャンプ場、村営釣り場、温泉、観光施設などにはそれぞれ利用者向け駐車場がありますが、それらを自然河川の釣り用駐車場として無断利用しないようにしてください。
安全・マナー|山間の本流として気をつけたいこと
丹波川は村の中心部を流れる場所もありますが、上流や支流へ向かうほど山岳河川らしい環境になります。
川沿いに道路や集落が見える場所でも、自然河川そのものが整備された釣り場というわけではありません。
- 前日・当日の降雨と水位を確認する
- 濁りや急な増水を感じたら早めに退渓する
- 安全な入退渓経路を確認してから川へ入る
- 支流の禁漁・通行規制を確認する
- キャンプ場や私有地へ無断で入らない
- 道路脇やゲート前を自己判断で駐車場所にしない
- 上流・支流へ入る場合は道路や登山道の最新状況も確認する
丹波山村公式でも、大雨後は河川の増水や土砂崩れの恐れがあり、観光施設の営業再開に時間がかかる場合があると案内しています。
「現地で雨が降っていないから大丈夫」と判断せず、上流域を含めた天候を確認しましょう。
よくある質問
A. 丹波川漁業協同組合の漁業権対象魚には、ヤマメ・イワナ・ニジマス・ウグイ・鮎があります。村公式では後山川などの渓流でイワナ釣りも紹介されています。
A. 違います。丹波川は山梨県丹波山村の多摩川源流域で丹波川漁協が管理しています。大丹波川は東京都奥多摩町を流れる多摩川支流です。
A. 丹波川エリアの渓流魚向け一般遊漁は3月15日〜9月30日です。ヤマメ・イワナは10月1日以降、山梨県内で禁漁となります。
A. 2026年のヤマメ・イワナ・ニジマス・ウグイ向け遊漁券は、前売り日券1,500円、現場売り4,500円、年券6,000円です。
A. 釣れません。マリコ川は丹波川漁協の遊漁規則で禁漁区として定められています。
A. 丹波山村公式では、後山川などの渓流でイワナ釣りを楽しめると案内しています。ただし、道路・林道・入退渓の状況は変わるため、釣行前に最新情報を確認してください。
A. できません。丹波山村営川釣場は一般河川から区分され、別途特別遊漁料が必要です。
A. JR奥多摩駅から西東京バスの丹波山村役場行きが運行されています。ダイヤは変更されるため、往復とも最新時刻表を確認してください。
丹波川は、単に「山梨でヤマメやイワナが釣れる川」というだけではありません。
東京都内を流れる多摩川を上流へたどり、奥多摩湖を越えた先で、東京の水源を守る森林と山村の中を流れている川です。
本流、イワナを育む支流、禁漁の沢、一般河川とは別の村営釣り場。それぞれの違いを理解すると、丹波川水系の全体像がかなり見えやすくなります。
初めて訪れるときは、魚だけではなく、その水を育てる森や丹波山村の風景にも目を向けてみると、この川ならではの面白さを感じやすいでしょう。
丹波川で面白いと感じるのは、東京の奥多摩からそのまま多摩川を上流へたどっていくと、県境を越えた先にこの川が続いていることです。小菅川と同じ多摩川源流でも、丹波川は村を貫く本流と後山川などの山岳支流を持ち、また違ったスケールがあります。大丹波川と名前も似ているので、最初に場所と漁協を確認してから釣行計画を立てたい川です。

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