ランディングネットを買ったあと、意外と迷うのが「これ、どこにぶら下げればいいんだ?」という問題です。
フィッシングベストの背中に付ける人もいれば、腰へ下げる人もいます。さらにマグネットリリーサーやスパイラルコードまで加わると、最初は接続方法も分かりづらいですよね。
遊山メンバー
ユウ
自分はフィッシングベストのDカンへ取り付けて、背中からネットを下げています。
歩いている時に邪魔になりにくく、今のところ自分にはこの位置が合っています。
ただし、背中掛けが全員の正解ではありません。
ランディングネットは「見た目がきれいな位置」より、魚を掛けた状態の自分が迷わず手を伸ばせる位置を優先した方が実用的です。
この記事では、背中・腰・バッグ周辺の違いから、マグネットリリーサー、落下防止コード、右と左の決め方まで見ていきます。
渓流のランディングネットはどこにぶら下げる?
ランディングネットの主な携帯位置としては、背中、腰、ベストやバッグ周辺などがあります。
どの位置を選ぶ場合でも、確認したいのは次のような点です。
- 歩いている時に脚やバッグへ当たり続けない
- 枝やラインへ絡みにくい
- 歩行中に勝手に外れにくい
- 魚を掛けた状態から片手で取れる
- 濡れた手でも操作しやすい
渓流では、ランディングネットを使う瞬間だけを考えて位置を決めるわけではありません。
藪や林道を歩き、岩場を移動し、キャストを繰り返したあとで魚が掛かります。
「移動中に邪魔にならない」と「使う時にすぐ取れる」の両方を満たす位置を探すのがポイントです。
ランディングネット自体のサイズや使い方については、渓流釣りのランディングネットの使い方と選び方で詳しく紹介しています。
背中・腰・バッグ周りはどう違う?
背中のDカンへ付ける
渓流でよく見かける方法のひとつが、フィッシングベストなどの背面Dカンからランディングネットを下げるスタイルです。
構成の一例は、
ベストのDカン → カラビナ → マグネットリリーサー → ランディングネット
という形です。
自分もベストのDカンへ付けて、背中から垂らす形にしています。
個人的には歩行中に邪魔になりにくいところが気に入っています。
ただ、背中へ付いていれば何でもいいわけではありません。
Dカンの位置が高すぎたり、接続部分が長すぎたりすると、いざ魚が掛かった時にネットへ指が届きにくくなることがあります。
実際、自分も魚を掛けてからネットへうまく手が届かず、もたついている間に魚をバラしたことがあります(笑)。
それ以来、ネットの位置を見る時は「背中の真ん中にきれいに収まっているか」より、ロッドを持ったままでも一発で掴めるかをかなり気にするようになりました。
腰・ベルト周辺へ付ける
背中へ腕を回しにくい人なら、腰や身体の横側も候補になります。
ネットが視界に近くなるため、手を伸ばす場所を把握しやすい場合があります。
一方でネットの位置が低くなりすぎると、
- 歩くたびに脚へ当たる
- 岩や倒木へ接触する
- 狭い場所を通る時に邪魔になる
- コードが下へ垂れやすくなる
といったことも考えられます。
「腰なら取りやすい」「背中なら邪魔にならない」と固定せず、自分のネットサイズや身体との位置関係を見て決めます。
チェストバッグ・バッグ周辺へ付ける
チェストバッグやバックパックにDカンや固定ポイントがある場合、そこへネットを取り付けられる構成もあります。
ただしバッグ周辺は、ルアーケース、プライヤー、ショルダーストラップなど他の装備も集まりやすい場所です。
ネットを追加したことでロッド操作やルアー交換がしづらくならないか、装備全体で確認してください。
ベストとチェストバッグ自体の使い分けについては、フィッシングベストとチェストバッグの違いも参考にしてください。
| 取り付け位置 | 特徴 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 背中 | 歩行時に身体の前側を空けやすい | 後ろを見ずに手が届くか・位置が高すぎないか |
| 腰・脇 | ネットの位置を把握しやすい場合がある | 脚・岩・枝へ当たらないか |
| バッグ周辺 | 装備構成に合わせて位置を作れる | ストラップ・ケース・ロッド操作と干渉しないか |
マグネットリリーサーはどう取り付ける?
初めてマグネットリリーサーを見ると、「マグネットのどちらをネット側へ付けるの?」と迷うことがあります。
ここで大切なのは、磁石の表裏そのものではなく、製品に用意されている身体側の接続部とネット側のアタッチメントを確認することです。
一般的な構成の一例は、次のようになります。
身体側
ベスト・バッグのDカン
↓
カラビナ
↓
マグネットリリーサーの身体側
ネット側
ランディングネット
↓
リング・ベルクロ・革アタッチメントなど
↓
マグネットリリーサーのネット側
さらに落下防止を入れるなら、ネットと身体側の固定部分をスパイラルコードやバンジーコードなどでつなぐ方法があります。
ネット側の取り付け位置は製品によって違う
すべてのネットリリーサーを同じ位置へ取り付けるわけではありません。
例えばTIEMCOの現行ネットリリーサーでは、リングタイプはネットのグリップエンド、ベルクロタイプはフレーム上部へ取り付ける構造になっています。
同社のマグダンプリリーサーも同様に、リングタイプとベルクロタイプでネット側の装着位置が異なります。
tailwalkのKEISON MAGNETIC NET RELEASERのように、ネットへ取り付ける革製アタッチメントを備えた製品もあります。
「ネットリリーサー=必ずグリップエンドへ付ける」と決めず、使っている製品の構造を確認してください。
マグネットは強ければ強いほどいい?
自分は、マグネットが弱すぎると気付いた時にネットが垂れ下がっていることがあります。
そのため、ある程度しっかり保持できるものを選ぶことは大事だと感じています。
一方で、「一番強いマグネットを選べば解決」とも限りません。
2026年10月27日時点のtailwalk公式仕様では、MAGNET RELEASERに1.5kgと4kg、KEISON MAGNETIC NET RELEASERに2.5kgと4kgという保持力違いがあります。
こうした数字は製品を比較する材料になりますが、枝へ引っ掛かった時の瞬間的な力や取り付け方向まで保証する数字ではありません。
強すぎれば、自分の取り付け位置や引く方向によっては、ネットを取りたい瞬間に外しにくく感じる可能性もあります。
ネットの重量に合う保持力と、自分が片手で迷わず外せる操作性。この両方を見るのがポイントです。
マグネットリリーサーを選ぶ時の比較例として、取り付け構造の異なる2商品を見てみます。どちらも使用感ではなく、メーカーが公表している仕様を基準にしています。
※耐荷重はメーカー公称値です。歩行中の引っ掛かりによる落下を防ぐ保証ではなく、ネットの重さと実際の脱着操作を確認してください。
※リングタイプの紹介です。ベルクロタイプとはネット側の取り付け位置が異なります。落下や紛失を完全に防ぐものではありません。
スパイラルコードで落下・紛失に備える
マグネットリリーサーはネットを素早く脱着するのに便利ですが、外れたあともネットと身体をつないでおきたい場合は、スパイラルコードやバンジーコードなどを追加する方法があります。
マグネットを外した時にもコードが残るので、ネットを手から離した場合の二次的な紛失対策になります。
ただし、コードは長ければ長いほど便利というわけではありません。
短すぎれば、魚をネットへ入れる時にコードが突っ張ります。
逆に長すぎれば、歩行中にコードが輪になって垂れ、枝や装備へ絡みやすくなります。
DAIWAの現行セーフティストラップは、ベストやバッグのDカンへ取り付けるカラビナを備え、スパイラルコードは伸長時1500mmです。コード収納部には、糸絡みを抑えるための構造も採用されています。
ただし、使うコードが自分のランディングネット用途に合うか、必要な伸び幅や取り付け方法まで確認してください。
落下・紛失防止用のコードも、伸ばした長さだけでなく、身体側とネット側へどう固定できるかを確認して選ぶと分かりやすいです。
※メーカーでは釣りアクセサリー用として案内されており、ランディングネット専用品ではありません。落下・紛失を必ず防ぐものではなく、絡みや引っ掛かりにも注意が必要です。
右と左、どちらに付ければ取りやすい?
「右利きだから左へ付ける」といった固定ルールで考えるより、魚が掛かった時の自分の動作を基準にした方が分かりやすいです。
例えば右手でロッドを保持し、左手でネットを取る人なら、左手を伸ばした時に自然に掴める位置が候補になります。
反対に、ランディング前にロッドを持ち替える人なら、その動作まで含めて決めます。
見るべきなのは「利き手」より「実際にネットを取る手」です。
後ろを振り返ってネットを確認しないと外せない配置では、魚が掛かった状態ではかなり忙しくなります。
実釣へ行く前に、普段使うロッドを持って試しておくのがおすすめです。
歩いているときの絡まり・落下を防ぐ
枝・藪への引っ掛かり
ネットを背中へ掛けている時に注意したいのが、藪や枝への引っ掛かりです。
TIEMCOも現行リリーサーの説明で、移動中にネットが枝や草へ引っ掛かることを紛失リスクとして挙げています。
特に確認したいのは、
- ネットが低い位置まで垂れ下がっていないか
- フレームが身体から大きく離れていないか
- コードが大きな輪になって垂れていないか
- 藪へ入る前にネットが正しい位置へ戻っているか
です。
枝へ引っ掛かった感触があった時に、そのまま無理に前へ進むのも避けたいところです。
ライン・ルアーとの干渉
ネット周辺には、フレーム、ネット、カラビナ、マグネット、コードなど引っ掛かる場所がいくつもあります。
さらにロッドからラインが出ていて、ルアーをぶら下げていることもあります。
ランディングネットの位置だけを見るのではなく、ベスト・バッグ・ルアーケース・ロッド・ラインまで含めて干渉しないか確認してください。
コードが長すぎないかも確認
落下防止コードは、ネットを前へ出すための長さが必要です。
一方、収納している時にコードが大きく垂れ下がるなら、移動中の邪魔になります。
「最大何cm伸びるか」だけではなく、縮んだ状態でどこへ収まるかまで見ると使いやすさを判断しやすくなります。
魚が掛かる前に取り出し練習をしておこう
ネットの位置を決めたら、一度家で試しておくのがおすすめです。
自分は以前、魚を掛けてからネットへうまく手が届かず、もたついている間にバラしてしまったことがあります。
魚が掛かってから初めて「ネットどこだっけ?」となると、思った以上に焦ります(笑)。
やることは難しくありません。
- 実際に使うベストやバッグを着ける
- ランディングネットを普段の位置へセットする
- ロッドを普段持つ手で持つ
- ネットを見ずに、実際に使う手を伸ばす
- 片手でリリーサーを外す
- ネットを身体の前まで持ってくる
- 落下防止コードが突っ張らないか確認する
- 収納時にネットやコードが垂れすぎないか確認する
数回やってみるだけでも、Dカンの位置を少し変えた方がいい、リリーサーが長すぎる、コードが短い、といったことに気付きやすくなります。
取り出せるかだけでなく、
肩を無理にひねっていないか、バッグへ引っ掛からないか、毎回ネットの位置を探していないか
まで確認してください。
渓流での歩行や遡行そのものについては、初心者が知っておきたい渓流の歩き方・遡行のコツで詳しく紹介しています。
自分が一番早く取れる場所がベスト
ランディングネットを見ると、背中からきれいに下げたスタイルに憧れることもあります。
自分も背中のDカンへ付けていますし、歩行中に邪魔になりにくいので今のところ気に入っています。
でも、一番大切なのは装着した時の見た目ではありません。
ネットの位置は、
- 自分の身体の動かしやすさ
- 使っているベストやバッグ
- ランディングネットの大きさ
- 実際にネットを取る手
- 藪や岩場など釣り場の環境
によって変わります。
ランディングネットのベストな位置は、他人の装着写真ではなく、魚を掛けた状態の自分が迷わず取れる場所です。
そこに歩行中の邪魔になりにくさ、枝やラインへの絡まりにくさ、落下・紛失への備えを加えて、自分の装備に合う位置を探してみてください。
自分は背中からネットを下げていますが、以前は魚を掛けてからネットへ手が届かず、もたついている間にバラしたことがあります(笑)。
それ以来、ネットを付けた時は「きれいに収まっているか」より、ロッドを持った状態からすぐ掴めるかを気にするようになりました。
マグネットも弱すぎると気付いた時にネットが垂れ下がっていることがあるので、保持力と外しやすさのバランスは実際の装備で確認した方がいいと思います。




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