【エリアトラウト】クランクベイトの使い方|巻く速さ・レンジ・最初の1個を初心者向けに解説

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普段は渓流でミノーを使っていると、エリアトラウトのクランクベイトを見たときに「これ、ただ巻くだけでいいの?」と少し戸惑います。

自分も普段は流れのある渓流でミノーを使うことが多く、クランクはほとんど使ってきませんでした。

そんな中、上野村冬季ハコスチ釣り場で教えてもらったのが、かなりゆっくり巻くクランクの釣りです。

遊山メンバー 遊山メンバー
クランクって、結局どれくらいゆっくり巻けばいいんですか?
ユウ ユウ
自分もそこが一番気になりました。上野村では1回転に5〜8秒くらいという話を聞いて、「そんなに遅いの?」と驚きました(笑)。

ただし、「1回転8秒」がエリアトラウト共通の正解というわけではありません。

クランクごとに得意な速度が違い、同じ8秒でもリールの巻取量が違えば、実際にラインを巻き取る速さも変わります。

クランクは「とにかく遅く巻くルアー」ではなく、狙う深さを決め、そのルアーがきちんと泳ぐ速度で一定に通すルアーです。

この記事では、クランクをほとんど使ったことがない自分と同じような人に向けて、巻く速さ、レンジ、SR・DR、フローティングとシンキング、最初の1個の選び方まで順番に見ていきます。

エリアトラウトのクランクは「ゆっくり一定に巻く」が基本

エリアトラウトのクランクベイトは、まず一定速度のただ巻きから覚えると分かりやすいです。

シマノのエリアトラウト解説でも、クランクベイトはゆっくり巻きながら一定の層を泳がせる基本が紹介されています。

渓流ミノーではトゥイッチや流れを利用したドリフトなど、短い距離の中でルアーへ変化を付けることが多いですよね。

一方、エリアのクランクでは、

  • 同じ速度で巻く
  • 同じレンジをできるだけ長く通す
  • 魚の反応を見て速度や深さを変える

という考え方が基本になります。

もちろんクランクでもロッド角度や一時的な速度変化を使うことはありますが、最初から操作を増やしすぎると「何が効いたのか」が分かりづらくなります。

まずは一定速度で同じ層を通すことを基準にした方が、魚の反応を比較しやすくなります。

クランクベイトを一定速度で巻いて同じレンジを通す水中軌道の水彩イラスト
クランクは潜行したあと、狙ったレンジを一定速度で長く通すのが基本です

「1回転8秒」は正解?巻く速さの考え方

上野村冬季ハコスチ釣り場では、自分は現地でハンドル1回転に5〜8秒ほどかけるような遅巻きについて教えてもらいました。

自分の記憶では8秒ほどというかなり遅い巻き方で、普段の渓流ミノーイングとはまったく違う感覚でした。

ただし、これはその日に現地で聞いた助言です。

「エリアクランクは必ず8秒で1回転」と覚えるのはおすすめできません。

まず足元で「泳ぐ最低速度」を確認する

釣りを始める前にやっておきたいのが、足元でクランクを泳がせることです。

安全に確認できる場所でルアーを水へ入れ、ゆっくり引きながら動きを見ます。

  1. まず普通にゆっくり引く
  2. ボディがきちんと動いているか確認する
  3. 少しずつ速度を落とす
  4. アクションが弱くなる境目を確認する
  5. その少し上の速度から実釣を始める

専門誌のエリアトラウト解説でも、初心者はまずルアーが泳ぐ一番遅い速度を足元で確認する方法が紹介されています。

「何秒で巻くか」を先に決めるより、「このルアーはどこまで遅くしても泳ぐのか」を自分の目で確認する方が実践的です。

同じ8秒でもリールの巻取量で速度が変わる

もうひとつ忘れやすいのが、リールのハンドル1回転あたりの巻取量です。

例えば、最大巻上長が64cmのリールで1回転に8秒かけると、単純計算では1秒あたり約8cmのラインを巻くことになります。

一方、1回転80cmのリールなら、同じ8秒でも約10cm/秒です。

つまり、「1回転8秒」という数字が同じでも、リールが違えばルアーを引く速度の目安も変わります。

もちろん実際にはスプール上のライン量やロッド角度、ルアーの軌道なども関係するため、この数字は厳密なルアー速度ではありません。

それでも、自分のリールの巻取量を知っておくと「人と同じ秒数なのに、なぜか自分だけ速い」というズレに気付きやすくなります。

同じハンドル回転時間でもリールの巻取量によってライン移動距離が変わる水彩比較図
同じ「1回転8秒」でも、リールの巻取量が違えばラインが移動する距離は変わります

遅すぎて泳がなくなったら、それ以上遅くしない

クランクはスローな釣りが得意なものが多いですが、すべてのクランクが同じ超低速域で動くわけではありません。

速度を落としすぎてアクションが崩れているなら、「もっと遅く」が正解とは限りません。

メーカーがデッドスロー対応や低速域でのアクション維持を特徴としているモデルもあります。

そうした製品と、ある程度の速度が必要な製品では、同じ巻き方をする必要はありません。

クランクは「潜る深さ」を選ぶルアー

クランクで釣るときに、巻く速さと同じくらい大切なのがレンジです。

レンジとは、簡単にいえばルアーを通す水深のことです。

魚が表層付近にいるのか、中層なのか、底に近いのかによって、同じ速度で巻いても反応は変わることがあります。

反応がないと、ついカラーだけを変えたくなります。

でもクランクでは、「今のルアーは魚がいる深さを通っているか?」も一緒に疑った方がいいです。

SR・DRは何を意味する?

クランクの商品名では、SRやDRといった文字をよく見かけます。

一般的には、

  • SR:Shallow Runnerなど、浅いレンジ向け
  • DR:Deep Runnerなど、深いレンジ向け

として使われることがあります。

ただし、SRやDRは全メーカー共通の潜行深度規格ではありません。

「SRなら必ず50cm」「DRなら必ず1m」といった決まりはなく、同じDRでも製品によって潜る深さは違います。

例えばTIMONの現行パニクラ’シリーズでは、メーカーがSR約80cm、MR約1.5m、DR約2m、DDR約3mとそれぞれ異なる潜行深度を案内しています。

だから商品名の略称だけを見るのではなく、メーカー公式の潜行深度やレンジ表示を見ることが大切です。

リップだけで潜行深度を決めない

クランクの前に付いているリップは、潜り方に大きく関係します。

一般的にはリップが水を受けることでルアーが潜りますが、実際のレンジはリップだけでは決まりません。

  • リップの形・長さ・角度
  • ボディ形状
  • 浮力
  • 重量
  • 巻く速度
  • ライン
  • ロッド角度
  • キャスト距離

などが関係します。

見た目だけで「これは深く潜りそう」と決めず、公式スペックを確認する方が確実です。

浅いレンジ、中層、深いレンジを泳ぐ3種類のエリアトラウト用クランクの水彩比較図
同じクランクベイトでも、モデルによって得意なレンジは異なります

フローティングとシンキングはどう違う?

クランクには、フローティングとシンキングという違いもあります。

← 横にスクロールできます →
タイプ 巻きを止めたとき 特徴
フローティング 浮上する方向へ動く 浮力を使ってレンジを調整しやすい
シンキング 沈む方向へ動く カウントダウンなどで深い層へ入れやすい

止めると浮くフローティング

フローティングは巻くのを止めると浮上するタイプです。

浮く性質があるので、ルアーの動きや位置をイメージしやすく、浅い〜中層を探るモデルも多くあります。

ただし「フローティング=表層専用」ではありません。

長いリップを使って深く潜るフローティングクランクもあります。

沈めてレンジを作れるシンキング

シンキングは止めると沈むタイプです。

キャスト後に少し待ってから巻き始めることで、フローティングより深い層へ入れやすいモデルがあります。

また、ValkeINのKuGa FMR SSのように、スローシンキング化することでデッドスロー時のレンジキープ性能を高めたモデルもあります。

こちらも「シンキング=底専用」ではありません。

沈ませる時間や巻く速度によって、中層をじっくり通すこともできます。

スローフローティング・スローシンキングもある

製品によっては、ゆっくり浮くスローフローティングや、ゆっくり沈むスローシンキングもあります。

この違いがあるため、クランクは見た目が似ていても、実際の使い方がかなり違います。

巻きを止めたときに浮くフローティングクランクと沈むシンキングクランクの水彩比較図
フローティングとシンキングは、巻きを止めたときの動きが大きく異なります

初めての1個はどう選べばいい?

クランクを初めて買うなら、人気ランキングだけで決めるより、自分がどのレンジを覚えたいかから選ぶ方が分かりやすいです。

最低限、次の5点は確認したいところです。

  1. 行く釣り場のレギュレーションに適合する
  2. メーカーがタイプや潜行レンジを明記している
  3. 低速域でどう動く製品なのか公式説明を確認できる
  4. 自分が狙いたいレンジに合っている
  5. 現在入手しやすい

ここでは「これを買えば絶対正解」という意味ではなく、初心者が比較しやすい現行候補を3方向に分けて紹介します。

価格を抑えてクランクを試したい:SHIMANO ふわとろ35F

最初から何本もそろえるのではなく、まずクランクの遅い巻きを体験してみたいなら、SHIMANOの「ふわとろ35F」は候補にしやすいモデルです。

2026年10月時点のシマノ公式製品一覧では、メーカー希望価格は税別1,250円。

シマノ自身もエリアトラウトの初心者向け解説で、スローに使うクランクの選択肢としてふわとろシリーズを紹介しています。

フローティングタイプなので、まず「ゆっくり一定に巻く」という基本を試してみたい人には比較しやすい1本です。

ただし、自分はまだこの製品を使用していないため、実釣での釣れ方や操作感を評価するものではありません。

デッドスロー対応のクランクを具体的に比較するなら、次の35Fモデルが候補になります。

CRANKBAIT / DEAD SLOW
SHIMANO カーディフ ふわとろ35F(TR-135L)
自分はまだこのモデルを使っていませんが、まずデッドスローで巻くクランクを試したいなら、メーカーが低速での動きを特徴としているこの35Fは比較候補になります。
全長35mm/重量2.5g/フローティング/フック#8×2/メーカー本体価格1,250円(税別)。楽天コードは015 グリーンペレット(TR-135L)。

※ふわとろトップ35Fや35D-Fとは別モデルです。色・価格・在庫はリンク先で確認してください。

レンジの違いを覚えたい:TIMON パニクラ’シリーズ

「SR・MR・DRって何?」を実際にルアーで理解したいなら、TIMONのパニクラ’シリーズは分かりやすい候補です。

現行公式では、SR・MR・DR・DDRなどが用意され、それぞれメーカーが潜行深度を明記しています。

例えばSRは約80cm、MRは約1.5m、DRは約2mとされているので、同じシリーズの中でレンジの違いを考えやすいのが特徴です。

最初から深いモデルを買うのではなく、行く釣り場の水深や魚の位置を考えてSRまたはMRなどから選ぶのが現実的です。

狙うレンジの違いを商品で確認するなら、パニクラ’のSRがひとつの比較例になります。

CRANKBAIT / SHALLOW RANGE
TIMON パニクラ’SR(32mm・3.0g)
自分はまだ使っていませんが、メーカー公称で約80cmを狙うSRは、浅めのレンジからクランクを覚えたい場合に比較しやすいモデルです。実際に選ぶ時は釣り場の水深も確認したいところです。
全長32mm/重量3.0g/メーカー公称潜行深度約80cm/22CP#7フック。Amazonはショボクレグロー、楽天はVIBESオリーブのSRモデルです。

※SRは浅めのレンジ用です。MR・DR・DDRは別モデルで潜行深度が異なります。ショップによって掲載カラーも違います。

デッドスローで中層をキープしたい:ValkeIN KuGa FMR SS

より低速域でのレンジキープを重視したいなら、ValkeINの「KuGa FMR SS」も候補になります。

現行ラインナップに掲載されているスローシンキングモデルで、メーカーはデッドスローリトリーブ時のレンジキープ力を特徴として説明しています。

「とにかく安い1本」ではなく、超低速で中層を一定に通すというクランクらしい釣りを意識したい人向けの機能重視候補です。

こちらも本人の使用レビューではなく、メーカー公式仕様をもとにした候補です。

デッドスローで中層を通すための仕様を重視するなら、次のスローシンキングモデルが比較候補になります。

CRANKBAIT / SLOW SINKING
ValkeIN KuGa FMR SS(クーガ FMR SS)
自分はまだこのモデルを使っていませんが、低速で巻きながら中層のレンジを保つ仕様を重視したいなら、メーカーがデッドスロー時のレンジキープを特徴としているFMR SSは比較しやすいと思います。
全長30mm/重量2.8g/スローシンキング/実用潜行深度120cm/Gyro Hook Ride #6/メーカー価格1,540円(税込)。AmazonはC236 おこげあずきです。

※KuGa FMR(フローティング)とは別商品です。楽天は選択するカラーを購入前に確認してください。

なお、実際に購入する前には、行く釣り場のルアーサイズ・重量・フック数・バーブレスなどの最新レギュレーションを必ず確認してください。

釣り場ではこの順番で使ってみよう

クランクを買ったあと、釣り場で何をすればいいのかを一度シンプルにしてみます。

  1. 足元で泳ぎを確認する
    ゆっくり巻き、どこまで遅くしても動くのかを見る。
  2. キャストする
    最初はロッド角度を大きく変えず、条件をそろえる。
  3. 遅い一定速度で巻く
    途中で速くしたり止めたりせず、まず基準を作る。
  4. 魚の反応を見る
    追う、触る、アタる、無反応などの変化を見る。
  5. 速度を少し変える
    泳ぎが成立する範囲で少し速く・遅くする。
  6. レンジを変える
    反応がなければ浅い・深いクランクへ変える。
  7. それでも反応がなければ別タイプへ
    浮力やアクションの違うモデルを試す。

この順番なら、いきなりカラーやルアーを次々交換するより、「速度が違ったのか、深さが違ったのか」を考えやすくなります。

魚が追ってくるのに食わないとき

魚がクランクを追っているのに口を使わない場合、カラーだけが原因とは限りません。

巻き速度が少し速い、魚より上や下を通している、といった可能性もあります。

まずは速度とレンジを確認し、そのあとカラーを変えるという考え方もあります。

ボトムへ当たり続けるなら浅いモデルも考える

深いレンジ用クランクがずっと底へ当たっているなら、その深さが必要なのか一度考えます。

浅いモデルへ変える、ロッド位置を少し高くするなど、ルアーだけでなく釣り方側から調整する方法もあります。

アタリが来たら大合わせしすぎない

クランクを一定速度で巻いていると、ロッドティップやライン、リールを巻く手に変化が伝わることがあります。

初心者のうちはアタリを感じた瞬間に大きくロッドをあおりたくなりますが、強烈な大合わせをする必要があるとは限りません。

シマノの解説でも、アタリに対して大きくロッドを振り上げるより、フッキング後にラインテンションを保つ基本が紹介されています。

ロッドやライン、フックによって対応は変わるので、この記事では「巻いている途中の変化を感じ、掛かった後はテンションを抜かない」くらいから覚えておけば十分です。

渓流ミノーとは違う「一定に見せる釣り」を楽しもう

自分は普段、流れのある渓流でミノーを使うことが多いので、クランクの釣りはかなり違うものに感じています。

上野村で「1回転に5〜8秒くらい」という話を聞いたときも、最初は「そんなにゆっくりで本当にいいの?」と思いました(笑)。

でも調べてみると、大事なのは単純に遅く巻くことではありません。

ルアーが動く速度を知り、魚がいるレンジへ合わせ、その層を一定に通す。

この考え方が分かると、SR・DRやフローティング・シンキングといった表記も、単なる商品名ではなく「どこを、どう巻くためのクランクなのか」として見えてきます。

自分もこれからクランクを実際に用意して、禁漁期のエリアトラウトで試していきたいと思っています。

上野村で遅巻きについて教えてもらった当日の釣行は、上野村冬季ハコスチ釣り場での実釣記にまとめています。

冬の管理釣り場でクランクベイトをゆっくり巻くトラウトアングラー
渓流ミノーとは違う、ゆっくり一定に見せるクランクの釣りもエリアトラウトの面白さです
【ユウのコメント】

自分は渓流だとミノー中心なので、クランクはほぼ未経験です。上野村で1回転に5〜8秒くらいという遅巻きの話を聞いたときは、「そこまで遅いのか!」とかなり驚きました(笑)。

今回調べてみて、単に遅く巻くのではなく、ルアーごとの最低速度やレンジを見ることが大事なんだと分かりました。禁漁期は実際に何個かクランクを買って、エリアで使える釣り方を少しずつ増やしていきたいです。
【主な参考資料】
  • SHIMANO「エリアの適正ルアーを選ぶための3STEP」
  • SHIMANO「管理釣り場のトラウトルアーフィッシング」
  • TIMON「パニクラ’」製品情報
  • ValkeIN「KuGa FMR SS」製品情報・現行ハードベイトラインナップ
  • つり人WEB「名手・松本幸雄が教えるエリアトラウトの基本」
  • つり人WEB「クランクベイトから始めるエリアトラウト入門」

製品仕様・釣り方に関する情報は2026年10月28日時点でメーカー公式情報および専門媒体を確認しています。商品の仕様・価格・販売状況、管理釣り場のレギュレーションは変更される場合があるため、使用前に最新情報を確認してください。

この記事を書いた人
ユウ

現在、渓流釣りに熱中しており、源流での釣行記や渓流釣り初心者~中級者に向けた記事をメインに発信中!平日はコンクリートジャングル、休日はアウトドアメインという生活を送っています。

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