遊山メンバー
ユウ
冷たい水が流れる深い森の中、自分の足で歩き、自分の腕で釣り上げた美しいトラウト。
それをその場で焚き火で焼いてかぶりつく瞬間は、渓流ルアーフィッシングにおける究極のロマンと言っても過言ではありません。
スーパーで買った魚とは違い、大自然の恵みを直接「命としていただく」体験は、私たちキャンパーやアングラーの心を満たしてくれます。
中でも、山深い清流で育った「イワナ」は、クセが少なく、ふっくらとした白身が特徴の極上の食材です。
とはいえ、いざ魚を持ち帰ろうとすると、「いつ、どうやって内臓を出せばいいの?」「釣ってから何時間以内に食べれば安全なの?」と分からないことだらけですよね。
この記事では、イワナが釣れるポイントのおさらいから、生臭さを一切残さないための正しい下処理と持ち帰り方、そして初心者でも絶対に失敗しない「絶品イワナレシピ3選」まで、釣り人なら知っておきたい渓流飯の知識をたっぷりとお話ししていきます!
イワナってどんな魚?生息地と釣り方の基本
美味しい渓流飯を食べるには、まずターゲットを釣り上げなければ始まりません。
イワナは、日本の淡水魚の中でも最も標高の高い、冷たくて険しい水域を好む魚です。
以前、ヤマメとイワナの違いについてお話しした通り、ヤマメが開けた流れの速い瀬を好むのに対し、イワナは大きな岩が折り重なるような「隠れ家」がたくさんある源流や上流域に生息しています。
釣り方のコツとしては、流れのど真ん中にルアーを投げるのではなく、岩の裏側のエグレや、白泡が立っている落ち込みの脇など、「いかにも魚が隠れていそうな影」を狙うのが鉄則です。基本のルアーアクションでルアーをヒラヒラと落とし込むと、岩陰から猛スピードで飛び出してきてくれますよ。
鮮度が命!釣った直後の「血抜き」と「下処理」
見事イワナを釣り上げ、「今日はこの子をいただこう!」と決めたら、なるべく早い段階で下処理を行う必要があります。
魚の生臭さの原因は、内臓の傷みと、身に残った「血」です。ここを現場でしっかり処理するかどうかで、食べる時の美味しさが180度変わってしまいます。
釣った魚をそのままビニール袋に入れて持ち帰るのはNGです。身に血が回ってしまい、泥臭さを感じてしまう原因になります。だからこそ、必ず川で下処理を済ませるのが鉄則なのです。
手順はとてもシンプルです。
まずはナイフを使ってエラを取り外し、お腹を肛門からエラに向かって割いて、内臓を綺麗に掻き出します。
そしてここからが一番重要なポイント。背骨に沿って赤黒い「血合い」が張り付いているので、川の冷たい水の中で親指の爪を使って、この血合いをゴシゴシと完全に洗い流してください。
お腹の中が真っ白になるまで血を落とせば、もう生臭くなる心配はありません。
下処理後、何時間以内に食べるべき?持ち帰りのコツ
川で綺麗に下処理をしたイワナ。では、これをどのくらい鮮度を保ったまま持ち運べるのでしょうか。
川の水を軽く拭き取り、ジップロックなどの密閉袋に入れたら、必ずクーラーボックス(または保冷バッグ)と保冷剤で冷やした状態をキープしてください。
持ち帰り方と塩焼きの注意点でも触れていますが、渓流魚は温度変化に非常に弱いため、常温で持ち歩くとあっという間に傷んでしまいます。
しっかり保冷した状態であれば、「釣ってから半日〜1日以内」には食べるようにしましょう。
その日のキャンプの夜ご飯にするか、家に帰ってその日のうちに調理するのが一番美味しいタイミングです。
大自然で味わう!イワナの絶品レシピ3選
さあ、いよいよ実食のイメージです!
イワナの身はふっくらとしていて、ほのかな甘みがあります。川の恵みを余すことなく堪能できる、釣り人ならではの絶品レシピを3つご紹介します。
レシピ①:王道にして最強「イワナの炭火塩焼き」
迷ったら絶対にこれです。炭火の遠赤外線でじっくり焼き上げたイワナは、皮はパリッと、中はフワフワで、お店で食べるような感動があります。
美味しく焼くコツは、ヒレ(背ビレや尾ビレ)にたっぷりと「化粧塩」をすり込むこと。こうすることでヒレが焦げ落ちるのを防ぎ、見た目も美しく仕上がります。
串に刺したら、強火の遠火でじっくりと、表面にうっすらと油が浮き出てきて、きつね色になるまで焦らず焼き上げてください。一口かじれば、川の香りと塩気が口いっぱいに広がりますよ!
レシピ②:サクッとフワフワ「イワナの唐揚げ」
少し小ぶりなイワナが釣れた時や、アウトドア用のフライパン(メスティンなど)がある時は、唐揚げが最高におすすめです。
下処理したイワナを適当な大きさにぶつ切りにし、軽く塩コショウを振って片栗粉をまぶします。
あとは多めの油で、骨まで火が通るようにじっくりと揚げるだけ。中温でじっくり揚げた後、最後に少しだけ火を強めて表面をカリッとさせるのがポイントです。
骨までサクサクと食べられて、お酒のおつまみにも、ご飯のおかずにも最強の一品です。
レシピ③:大人の贅沢「イワナの骨酒(こつざけ)」
最後は、お酒が好きなアングラーなら絶対に一度は試してほしい、大人の贅沢「骨酒」です。
遠火でカラカラになるまで(焦げ目がつくくらい)じっくりと素焼きにしたイワナを、熱々に温めた日本酒(熱燗)にドボンと沈めます。
数分待つと、イワナの香ばしい風味と旨味の出汁がお酒に溶け出し、日本酒がうっすらと琥珀色に変わります。
キャンプの夜、焚き火のそばでこのお酒を用意したら、美味しすぎてお酒が止まらなくなること間違いなしですね!
まとめ:自分で釣って食べる「命をいただく」最高の体験
イワナの探し方から、下処理、そして美味しいレシピまでお話ししました。
もちろん、釣った魚をすべてリリース(川に帰す)してあげるのも素晴らしい釣り方です。
ですが、時には自分が釣った魚の命をありがたくいただき、その美味しさに感謝する経験も、自然と深く繋がるための大切なプロセスになります。
クーラーボックスと塩、そして少しの勇気を持って、今週末は最高の「渓流飯」の準備をして川へ向かってみませんか?
大自然の中で、自分が釣った命をいただく。これぞ釣り人に許された最高の贅沢ですよね。命を奪うことへの申し訳なさも少しありますが、だからこそ「絶対に美味しく食べてやる!」という気持ちで、一匹一匹を大切に調理する知識を持っておきたいなと常々思っています。僕も次の釣行では、クーラーボックスと塩をしっかり車に積んで、渓流飯にを食べようか企んでいます!
美味しい渓流飯を作るために、魚の扱い方や持ち帰り方の詳しいコツをおさらいしておきましょう!

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